引越しの初期費用はいくら?賃貸契約・引越し・家具家電の相場と節約方法
更新日: 2026年7月27日
引越しの初期費用は、賃貸契約費用だけではありません。引越し業者への支払い、家具・家電の購入、現在の住まいとの二重家賃や退去費用まで含めて考える必要があります。
一般的な条件で試算すると、一人暮らしは約51万〜61万円、二人暮らしは約73万〜88万円、3人家族は約90万〜110万円が一つの予算例です。ただし、家賃、敷金・礼金、移動距離、荷物量、購入する家具・家電によって大きく変わります。
この記事では、引越しに必要な費用を4つに分け、家族構成別のシミュレーション、費用を抑える7つの方法、支払いが難しい場合の安全な対処法を解説します。
引越しの初期費用は4つに分けて計算する
引越し予算を考えるときは、次の4種類に分けると漏れを防げます。
- 新居の賃貸借契約にかかる費用
- 引越し業者や荷物の運搬にかかる費用
- 家具・家電・生活用品をそろえる費用
- 現在の住まいを退去するための費用
「初期費用は家賃の○ヶ月分」という目安は、主に賃貸借契約費用を指します。引越し業者や家具・家電まで含む総額ではないことが多いため、何が含まれている数字なのかを確認しましょう。
新居の賃貸契約に必要な初期費用の内訳
敷金
敷金は、家賃滞納や借主負担となる原状回復費用などに備えて、貸主へ預けるお金です。退去時に未払い債務などを差し引き、残額があれば返還されます。家賃0〜1ヶ月分の募集が多く見られますが、物件により異なります。
礼金
礼金は契約時に貸主へ支払うお金で、原則として返還されません。礼金なしの物件を選べば契約時の負担を減らせますが、家賃やその他の条件を含む総額で比較する必要があります。
前家賃・日割り家賃
契約開始月の日割り家賃と、翌月分の家賃を契約時に支払うことがあります。月末に近い契約開始でも翌月分を預ける場合があるため、「月末なら初期費用が必ず安い」とは限りません。
仲介手数料
仲介手数料は、物件の紹介や契約手続きを行った不動産会社への成功報酬です。居住用賃貸で貸主と借主から受け取る合計額は、原則として家賃1.1ヶ月分(税込)が上限です。また、事前の承諾がある場合などを除き、依頼者一方から受け取れる額は家賃0.55ヶ月分(税込)以内とされています。
詳しい条件は国土交通省「不動産取引に関するお知らせ」で確認できます。法律が定めているのは上限であり、不動産会社が無料や半額にすることも可能です。
保証会社利用料
保証会社を利用する場合、初回保証料として家賃・共益費などの30〜100%程度が必要になることがあります。月額保証料や年間更新料が別にかかる場合もあるため、契約期間中の総額を確認しましょう。
火災保険料
賃貸向けの火災保険では、家財補償、借家人賠償責任、個人賠償責任などが組み合わされています。保険料だけでなく、貸主や管理会社が求める補償条件を満たしているかが重要です。
鍵交換費用・清掃費・付帯サービス
鍵交換費用、退去時清掃費の前払い、24時間サポート、消臭・抗菌施工などが見積書に入る場合があります。名称だけで不要と判断せず、必須か任意か、誰が設定した費用か、支払い時期はいつかを確認してください。
引越し業者に支払う料金の目安
引越し料金は、人数だけでなく、移動距離、荷物量、建物条件、作業日、時間指定、付帯作業によって変わります。
SUUMO引越し見積もりの料金データでは、全区間を対象とした通常期と繁忙期の目安は次のとおりです。
| 世帯 | 通常期(5月〜1月) | 繁忙期(2月〜4月) |
|---|---|---|
| 単身・荷物少なめ | 4万7,158円 | 5万8,680円 |
| 2人 | 7万9,505円 | 10万6,434円 |
| 3人 | 9万7,854円 | 13万1,565円 |
これは集計上の目安であり、個別の見積金額を保証するものではありません。3月下旬など依頼が集中する時期や長距離移動、エアコン移設などがある場合は、さらに高くなる可能性があります。
引越し業者から見積もりを取る際は、荷物量、搬出・搬入住所、希望日、付帯作業を同じ条件にそろえて比較しましょう。
家具・家電・日用品の購入費用
家具・家電費には公的な一律相場がなく、手持ち品を持ち込むか、新品を一式そろえるかで大きく変わります。資金計画では、次のように購入方針別に予算を置くと分かりやすくなります。
| 購入方針 | 一人暮らし | 二人暮らし | 3人以上 |
| 手持ち品・中古品を中心にする | 3万〜8万円 | 5万〜15万円 | 10万〜20万円 |
| 必需品を低価格帯でそろえる | 10万〜20万円 | 15万〜30万円 | 20万〜40万円 |
| 家具まで新品で一式そろえる | 20万円以上 | 30万円以上 | 40万円以上 |
この表は市場平均ではなく、予算を立てるための購入例です。冷蔵庫、洗濯機、寝具、照明、カーテンなど、入居初日から必要な物を先に買い、収納や装飾品は生活後に追加すると無駄を減らせます。
見落としやすい現在の住まいの退去費用
新居の費用だけを計算すると、次の支出を見落としやすくなります。
- 現在の住まいと新居の二重家賃
- 退去時の原状回復費用や清掃費
- 短期解約違約金
- 粗大ごみ・不用品の処分費
- 駐車場やインターネット回線の解約費用
- エアコン、洗濯機、家具などの移設・処分費
現在の契約書で解約予告期間を確認し、退去日から逆算して新居の契約開始日を調整しましょう。
原状回復については、通常損耗や経年変化と、借主の故意・過失による損耗を区別する必要があります。国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を参考に、入居時と退去時の部屋の状態を写真などで記録しておくと安心です。
引越しの初期費用はいくら?世帯別シミュレーション
次の表は、一般的な契約条件と通常期の引越しを想定した予算例です。
賃貸契約費用は、敷金1ヶ月、礼金1ヶ月、仲介手数料1.1ヶ月、保証料0.5ヶ月、前家賃1ヶ月、火災保険料、鍵交換費用を合算しています。日割り家賃、共益費、清掃費、現在の住まいの退去費用は含みません。
| 世帯例 | 想定家賃 | 賃貸契約 | 引越し業者 | 家具・家電 | 合計 |
| 一人暮らし | 7万円 | 36.2万円 | 約4.7万円 | 10万〜20万円 | 約50.9万〜60.9万円 |
| 二人暮らし | 10万円 | 50万円 | 約8万円 | 15万〜30万円 | 約73万〜88万円 |
| 3人家族 | 12万円 | 60.2万円 | 約9.8万円 | 20万〜40万円 | 約90万〜110万円 |
同じ人数でも、家賃や購入品により差が出ます。敷金・礼金と仲介手数料が不要なら、一人暮らしの契約費用は約14.5万円となり、上記より21.7万円下がる試算です。
一方、繁忙期の引越しや遠距離移動、退去時費用が重なる場合は表より増えます。見積もりには10〜20%程度の予備費を加え、入居後の生活費も残しておきましょう。
引越しの初期費用を安く抑える方法7選
1. 無理なく払える家賃から物件を選ぶ
敷金、礼金、仲介手数料、保証料などは家賃を基準に計算されます。家賃を1万円下げると、毎月の支出だけでなく契約時の費用も下がる可能性があります。
駅徒歩、築年数、広さ、階数など、生活への影響が小さい条件から調整しましょう。安さだけでなく、通勤時間、周辺環境、災害リスクも確認してください。
2. 敷金・礼金なしの物件を比較する
敷金と礼金が各1ヶ月分から0円になれば、家賃7万円では契約時の支払いを14万円減らせます。
ただし、敷金なしでも原状回復費用が免除されるわけではありません。退去時清掃費や短期解約違約金、家賃が周辺相場より高くないかを確認しましょう。
3. 仲介手数料が無料・半額の不動産会社を選ぶ
複数の不動産会社が同じ物件を扱える場合、窓口によって仲介手数料が変わることがあります。気になる物件のURLを別の不動産会社へ送り、取扱可否と初期費用総額を確認してください。
仲介手数料だけでなく、不動産会社独自の付帯費用が増えていないかも比較することが重要です。
4. フリーレントで二重家賃を抑える
フリーレントは、契約開始後の一定期間の家賃が無料になる条件です。現在の住まいとの二重家賃を減らしたい場合にも役立ちます。
一定期間内に解約すると違約金がかかる場合があるため、無料期間、最低居住期間、違約金を確認してください。
5. 引越し業者を同じ条件で比較する
複数社へ、荷物量、住所、希望日、時間指定、付帯作業をそろえて見積もりを依頼します。平日、時間指定なし、通常期などへ変更した場合の料金も確認しましょう。
国土交通省の標準引越運送約款では、見積書に運賃等の合計額・内訳・支払方法などを記載することや、原則として見積料を請求しないことが示されています。見積書の条件と追加料金の発生条件を確認してください。
6. 家具・家電は必要な物から段階的にそろえる
入居前にすべて買いそろえると、サイズが合わなかったり、実際には使わなかったりすることがあります。冷蔵庫、洗濯機、寝具、カーテンなどを優先し、収納家具は採寸後に購入しましょう。
手持ち品、中古品、レンタル、家具家電付き物件も選択肢ですが、予定居住期間の総額で比較してください。
7. 退去日・契約開始日・引越し日をまとめて調整する
新居の日割り家賃だけを減らしても、現在の住まいとの二重家賃が増えれば総額は下がりません。現在の解約予告期間を確認し、退去日、新居の契約開始日、引越し日を同じカレンダーに並べて調整しましょう。
人気物件では契約開始日の延期に応じてもらえない場合があります。削減額と物件を逃すリスクの両方を考える必要があります。
引越し費用が払えないときの対処法
家賃と引越し計画を先に見直す
借入れをしなければ契約できない場合、入居後も家賃や生活費が不足する可能性があります。まず家賃を下げる、敷金・礼金なしへ変更する、引越し時期を延ばして貯蓄する、家具・家電の購入を後回しにする方法を検討してください。
不動産会社へ支払期限と決済方法を確認する
初期費用の支払時期は、審査通過後から契約・鍵渡しまでの間に設定されるのが一般的ですが、期限は物件や会社によって異なります。申込前に、請求書の発行時期、支払期限、銀行振込・カード決済の対応範囲を確認しましょう。
分割払いやあと払いは資金負担を後へ移す方法であり、費用そのものを減らす方法ではありません。手数料を含む総支払額と返済期間を確認してください。
公的支援は対象条件と申請時期を公式窓口で確認する
自治体によっては、新婚世帯、子育て世帯、移住者などを対象に住居費や引越し費用を支援する制度があります。ただし、対象地域、年齢、所得、契約日、申請期限などの条件があり、誰でも利用できるわけではありません。
物件を契約する前に、現在地と転居先の自治体公式サイトや担当窓口で確認してください。支給決定前の制度を、確実に使える資金として予算へ組み込まないことも重要です。
カードローンやキャッシングを安易に使わない
借入れには金利がかかり、引越し後の家賃や生活費に返済が加わります。金融庁は、お金を借りることを将来の収入の先取りと説明し、金利や借り過ぎへの注意を促しています。詳しくは金融庁「高校生のための金融リテラシー講座」を確認してください。
返済後の生活費を確保できない場合は、借入れで引越しを進めるより、物件や時期を見直すほうが安全です。
大阪で引越しの初期費用を抑えるならスムホムへ相談
スムホムは大阪に特化し、来店不要・オンライン中心で賃貸物件を紹介しています。大阪市内の多くの賃貸物件を仲介手数料無料で紹介できるため、引越し総額のうち賃貸契約費用を抑えられる可能性があります。
SUUMOやHOME’Sなどで見つけた物件のURLを送れば、紹介可否と初期費用を確認できます。物件や取引条件によって仲介手数料無料の対象外となる場合はありますが、スムホム独自の事務手数料や不要なオプションを上乗せすることはありません。
引越し先の候補が決まったら、申込み前にスムホム公式サイトから物件URLと希望入居日をお送りください。
引越しの初期費用に関するよくある質問
Q. 一人暮らしの引越しには総額いくら必要ですか?
A. 家賃7万円、敷金・礼金各1ヶ月などの条件では、賃貸契約、通常期の引越し、家具・家電を合わせて約51万〜61万円が一つの試算です。退去費用や日割り家賃で増減します。
Q. 二人暮らしの引越し初期費用はいくらですか?
A. 家賃10万円の試算では、賃貸契約50万円、引越し約8万円、家具・家電15万〜30万円で、合計約73万〜88万円です。
Q. 家族の引越しには100万円必要ですか?
A. 家賃12万円の3人家族では約90万〜110万円の試算ですが、必ず100万円かかるわけではありません。家賃、敷金・礼金、距離、購入品で大きく変わります。
Q. 賃貸の初期費用はいつ支払いますか?
A. 一般的には入居審査の通過後から契約・鍵渡しまでの間です。正確な期限は物件と不動産会社によって異なるため、申込前に確認してください。
Q. 引越し料金はいつ支払いますか?
A. 引越し当日や作業前後に支払う会社が多いものの、事前決済などの場合もあります。見積書で支払時期と方法を確認してください。
Q. 引越し業者の見積もりは無料ですか?
A. 標準引越運送約款では原則として見積料を請求しません。ただし、下見費用を請求する場合は、見積もり前に金額を知らせて了承を得ることとされています。
Q. 引越しをキャンセルすると料金はかかりますか?
A. 標準引越運送約款では、引越日の3日前までのキャンセル料は原則不要、前々日は運賃・料金の20%以内、前日は30%以内、当日は50%以内です。すでに実施された付帯サービスの費用は別途請求される場合があります。
Q. 初期費用をクレジットカードで払えますか?
A. 対応は不動産会社や費用項目によって異なります。分割手数料が発生する場合は、毎月の支払額ではなく総支払額で判断してください。
まとめ:契約・運搬・購入・退去の4区分で予算を立てよう
引越しの初期費用は、新居の賃貸契約費用だけではありません。引越し業者、家具・家電、現在の住まいの退去費用を合わせて計算する必要があります。
一般的な条件での試算は、一人暮らし約51万〜61万円、二人暮らし約73万〜88万円、3人家族約90万〜110万円です。これは固定相場ではなく、家賃や契約条件、荷物量、購入品によって変動します。
費用を抑えるには、家賃、敷金・礼金、仲介手数料、引越し日、家具・家電の購入方法を別々に見直しましょう。見積額に予備費を加え、入居後の生活費を残した無理のない計画を立てることが重要です。