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仲介手数料無料は怪しい?仕組みと損しないための落とし穴を解説

更新日: 2026年7月27日

仲介手数料無料は怪しい?仕組みと損しないための落とし穴を解説

仲介手数料無料というだけで、怪しい不動産会社とは判断できません。不動産会社が売主・貸主側から報酬を受け取る場合や、直接取引で仲介自体が発生しない場合、オンライン化によって運営費を抑えている場合など、無料にできる合理的な仕組みがあるからです。

ただし、「無料になる理由を説明しない」「別名目の費用を含めた総額を出さない」「無料対象の条件が曖昧」といった会社には注意が必要です。

この記事では、購入・売却・賃貸それぞれの仲介手数料無料の仕組みを整理し、実際に確認すべき落とし穴と、安心して相談できる不動産会社の見分け方を解説します。

結論|仲介手数料無料が怪しいかは「0円の理由と総額」で判断する

仲介手数料無料の安全性は、広告の「0円」という表示だけでは判断できません。次の3点を確認すれば、検討すべき会社かどうかを短時間で見分けやすくなります。

  1. なぜ無料にできるのかを具体的に説明できる
  2. 無料になる物件・取引・サービスの範囲が明示されている
  3. 仲介手数料以外を含めた見積総額を契約前に提示する

反対に、理由を尋ねても回答が曖昧で、見積書の発行を避けたり契約を急かしたりする場合は、いったん立ち止まった方がよいでしょう。

確認結果判断の目安
収益源、無料条件、総額の説明が明確比較候補に入れやすい
一部の説明が曖昧だが、質問には回答する書面で追加確認する
理由を説明しない、内訳を出さない、契約を急かす契約を急がず他社と比較する

不動産の仲介手数料とは?基本と法律上の上限

仲介手数料とは、不動産会社が売主と買主、または貸主と借主の間に入り、契約成立を支援したことに対する報酬です。物件紹介だけでなく、条件調整、物件調査、重要事項説明、契約書類の準備なども仲介業務に含まれます。

仲介手数料には法律上の上限がありますが、下限はありません。不動産会社が上限より安く設定したり、依頼者の負担を0円にしたりすること自体に問題はありません。

売買の仲介手数料には価格帯ごとの上限がある

売買では、依頼者の一方から受け取れる仲介手数料の上限が物件価格に応じて決まります。物件価格が800万円を超える場合、一般的な速算式は次のとおりです。

仲介手数料の上限=物件価格×3%+6万円+消費税

例えば、物件価格3,000万円の場合は次の計算になります。

3,000万円×3%+6万円=96万円(税抜)

消費税10%を加えた上限は、105万6,000円です。これは上限であり、必ずこの金額を請求しなければならないわけではありません。

なお、2024年7月1日から、価格800万円以下の宅地・建物は「低廉な空家等」の特例対象となり、依頼者の一方から受け取れる上限は33万円(税込)になりました。使用中の物件も対象になり得ます。詳しくは国土交通省「不動産取引に関するお知らせ」で確認できます。

賃貸は貸主・借主の合計で賃料1か月分+消費税が原則

居住用賃貸の媒介では、不動産会社が貸主と借主から受け取れる報酬の合計は、原則として賃料1か月分に消費税を加えた金額までです。

依頼者の一方から受け取れる金額は原則0.5か月分+消費税ですが、媒介の依頼を受ける際に承諾を得ている場合は、一方から1か月分+消費税を受け取ることがあります。

したがって、借主の仲介手数料が無料でも、貸主側から報酬を受け取れる物件であれば事業として成立します。長期空室物件には別の特例があるため、詳細は同じく国土交通省の案内を確認してください。

なぜ0円にできる?仲介手数料無料の仕組み

仲介手数料無料の仕組みは、購入・売却・賃貸で異なります。「相手側から報酬を得るケース」と「そもそも仲介ではない直接取引」を混同しないことが重要です。

取引無料になる代表的な仕組み確認したい点
購入売主側から仲介手数料を受け取る無料対象となる物件の範囲
購入不動産会社が売主のため直接売買となる仲介ではなく売主との直接契約か
売却買主側からの報酬で成り立たせる販売方法と利益相反への対応
売却不動産会社が直接買い取る仲介ではないこと、買取価格
賃貸貸主側から報酬を受け取るその物件が無料対象か
共通オンライン化や業務効率化で費用を抑える省略されるサービスの有無

【購入時】売主側から報酬を受け取り、買主を無料にする

1社の不動産会社が売主側と買主側の双方を仲介する取引は、一般に「両手仲介」と呼ばれます。この場合、不動産会社が売主側から仲介手数料を受け取り、買主側の仲介手数料を無料にしても収益を確保できます。

また、売主側の不動産会社から買主を紹介した会社へ報酬が支払われる条件の物件もあります。いずれも、買主から仲介手数料を受け取らなくても収益源が別にある仕組みです。

ただし、すべての売買物件で売主側から報酬を得られるとは限りません。気になる物件ごとに無料対象か確認する必要があります。

【購入時】不動産会社が売主なら仲介手数料は発生しない

不動産会社が所有する新築住宅や買取再販物件を、その会社から直接購入する場合、第三者による仲介がありません。そのため、仲介手数料も発生しません。

これは「仲介手数料を値引きした」のではなく、そもそも仲介取引ではないという違いがあります。物件広告の「取引態様」が「売主」か「媒介(仲介)」かを確認すると判断できます。

【売却時】買主側の報酬で成り立たせる場合がある

売却時に売主の仲介手数料を無料にする会社は、自社で買主も見つけ、買主側から受け取る仲介手数料で収益を確保することがあります。

売主にとって費用を抑えられる一方、買主側も同じ会社が担当する場合は、双方の利益をどのように調整するのか確認が必要です。売却価格や販売期間、広告活動の内容まで含めて媒介契約前に説明を受けましょう。

【売却時】直接買取なら仲介手数料はかからない

不動産会社が買主となって物件を直接買い取る場合も、仲介ではないため仲介手数料は発生しません。

ただし、仲介による売却と直接買取では、売却方法や条件が異なります。「仲介手数料が無料だから得」と単純比較せず、最終的な手取り額、売却までの期間、契約不適合責任などの条件を比較することが重要です。

【賃貸時】貸主側の報酬で借主を無料にする

賃貸では、空室を早く埋めたい貸主側から不動産会社へ報酬が支払われる物件があります。その報酬で運営できる場合、借主の仲介手数料を無料にできます。

オンライン中心の会社であれば、実店舗や紙媒体などの運営費を抑え、借主への料金還元と契約支援を両立しやすくなります。ただし、貸主側報酬の有無は物件ごとに異なるため、無料対象外となる場合があります。

「仲介手数料無料=怪しい」とはいえない3つの理由

無料という料金設定だけから、物件やサービスに問題があると結論づけることはできません。

無料でも仲介会社の法的な役割がなくなるわけではない

仲介手数料をいくらに設定するかと、宅地建物取引業者として求められる説明・契約手続きは別の問題です。無料だから重要事項説明が不要になったり、法的責任が一律に軽くなったりするわけではありません。

料金の安さではなく、宅建業免許、説明内容、契約書類、担当者の対応を個別に確認しましょう。

無料だから物件に問題があるとは限らない

「仲介手数料無料の物件は、売れない物件や事故物件ではないか」と心配する人もいます。しかし、無料になるかどうかは、売主・貸主側の報酬条件や取引態様によって決まることがあります。

物件の品質や告知事項は、仲介手数料とは別に確認すべき項目です。所在地、価格・賃料、管理状況、修繕履歴、告知事項、周辺相場などから判断してください。

無料だからサポートが悪いとも限らない

オンライン化や業務の標準化でコストを抑えている会社なら、料金を下げながら必要なサポートを提供できます。一方、無料・有料を問わず、担当者や会社によって対応範囲には差があります。

「無料だから悪い」「有料だから安心」と決めつけず、内見同行、住宅ローン相談、価格交渉、契約後の対応など、自分が必要とする支援の範囲を契約前に確認しましょう。

仲介手数料無料で実際に注意したい5つの落とし穴

注意すべきなのは無料そのものではなく、条件が不透明なまま契約することです。

1.無料対象が一部の物件や取引に限られる

売主・貸主側から報酬が出ない物件は、無料対象外になることがあります。「全物件無料」なのか「対象物件のみ無料」なのか、問い合わせ時に確認しましょう。

広告に大きく「無料」と表示されていても、注記に適用条件が記載されている場合があります。気になる物件のURLや物件名を送り、個別に料金を確認するのが確実です。

2.別名目の費用や付帯サービスが含まれる

仲介手数料が0円でも、書類作成費、ローン事務代行費、会員費、サポート費、消毒費などが見積書に含まれる場合があります。費用が存在すること自体で不当とは限りませんが、内容、金額、依頼先、必須か任意かの確認が必要です。

仲介手数料だけで比較せず、契約時の総額とサービス内容を同じ条件で比べてください。

3.紹介される物件が無料対象に偏る可能性がある

不動産会社が利益を確保できる物件だけを無料対象にしている場合、無料に限定すると候補が減ることがあります。

希望条件を優先した場合の候補数と、仲介手数料無料を必須にした場合の候補数を分けて出してもらうと、費用と物件条件のどちらを優先するか判断しやすくなります。

4.売却では囲い込みの有無を確認する

「囲い込み」とは、一部の宅建業者が売主・買主双方の媒介を目指し、売主の意向に反して物件の取引状況を隠したり、他社からの紹介を拒んだりする行為です。国土交通省は、早期成約の可能性を狭め、売主・買主の利益を損なう可能性があると注意喚起しています。

専任媒介・専属専任媒介で売却を依頼する場合は、レインズの登録証明書を受け取り、売主専用画面で取引状況を確認しましょう。詳しくは国土交通省の売主向けリーフレットで確認できます。

なお、両手仲介そのものと、売主の意向に反して情報を制限する囲い込みは同じではありません。両手仲介だから直ちに不正と判断しないことも重要です。

5.必要なサポートが料金に含まれていない

オンライン完結型や低料金型では、店舗での長時間相談、複数回の現地同行、住宅ローンの個別支援などが別対応になる場合があります。

これは必ずしもサービス品質が低いという意味ではありません。自分に必要な支援が標準料金に含まれるか、追加料金があるかを事前に確認すれば、契約後の認識違いを防げます。

安心できる不動産会社を見極めるチェックリスト

次の項目を契約前に確認してください。

  • 仲介手数料無料の収益構造を説明できる
  • 無料対象と対象外の条件が書面や見積書で分かる
  • 仲介手数料以外を含む総額を提示する
  • 不明な費用について、内容と必須・任意を説明する
  • 取引態様が売主・代理・媒介のどれかを説明する
  • 必要なサポートと追加料金の有無が分かる
  • 物件や契約のデメリットも説明する
  • 契約や申込みを不自然に急かさない
  • 売却では媒介契約、広告方法、レインズ登録を説明する
  • 宅建業免許の番号と事業者情報を確認できる

宅建業者の免許情報は、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムでも確認できます。

そのまま使える質問例

問い合わせ時は、次のように確認すると比較しやすくなります。

この物件(取引)で仲介手数料を無料にできる理由を教えてください。無料になる範囲と対象外の費用、必須・任意のサービスを含めた見積総額も確認したいです。契約後に追加となる可能性がある費用があれば、あわせて教えてください。

売却の場合は、次の質問も加えます。

売主の仲介手数料を無料にした場合、どこから報酬を得る想定でしょうか。媒介契約の種類、広告方法、レインズへの登録時期、他社から購入希望者を紹介された場合の対応も教えてください。

料金比較は同じ物件・同じ条件で行う

仲介手数料無料が本当に得か判断するには、同じ物件、同じ入居日・引渡条件、同じサービス範囲で見積もりを比較します。

賃貸の比較例

家賃8万円の居住用物件で、借主の仲介手数料が1か月分+消費税の場合、仲介手数料は8万8,000円です。無料ならその分を削減できますが、比較時には次の費用も確認します。

項目A社B社
仲介手数料88,000円0円
独自事務手数料0円0円
任意オプション0円22,000円
比較対象の合計88,000円22,000円

この例ではB社の方が6万6,000円安いものの、「無料」という表示だけでは差額を判断できません。敷金、礼金、保証料、火災保険料、鍵交換費用、前家賃なども含めた総額で確認してください。

売買では手取り額・支払総額で比較する

購入では、物件価格、仲介手数料、ローン関連費用、登記費用、保険料などを含めた支払総額を比較します。売却では、売却価格から仲介手数料、登記関連費用、税金などを差し引いた手取り額で判断します。

直接買取と仲介売却を比べる場合は、仲介手数料の有無だけでなく、査定額、売却期間、契約条件を揃えて検討しましょう。

大阪の賃貸で仲介手数料無料が不安ならSumHomへ

SumHom(スムホム)不動産は、大阪に特化したオンライン中心の賃貸仲介サービスです。貸主側から報酬を得られる大阪市内の多くの物件で、借主の仲介手数料を0円にしています。

店舗運営を抑えたオンライン中心の仕組みを採用し、仲介手数料を無料にする代わりとして、SumHom独自の事務手数料や不要なオプションを上乗せしていません。物件や貸主側の報酬条件によって無料対象外となる場合があるため、契約前に個別確認が必要です。

他社サイトで見つけた物件も、URLを送れば紹介可否と初期費用を確認できます。「なぜ無料なのか」「見積もりに不明な費用がないか」を確認してから契約したい方は、SumHom公式サイトから相談できます。

仲介手数料無料に関するよくある質問

Q. 仲介手数料無料の不動産会社は怪しいですか?

A. 無料という理由だけで怪しいとはいえません。売主・貸主側から報酬を受け取るなど、合理的な収益構造を説明でき、見積総額や無料条件が明確な会社か確認してください。

Q. 仲介手数料無料の物件は事故物件ですか?

A. 仲介手数料の有無と事故物件かどうかは別の問題です。告知事項の有無や物件状態は、重要事項説明や不動産会社への質問で個別に確認しましょう。

Q. 無料の会社はサービスの質が低いですか?

A. 一概にはいえません。オンライン化で費用を抑えている会社もあります。連絡方法、内見対応、交渉、契約後の支援など、自分に必要なサービスの範囲を確認してください。

Q. 仲介手数料が物件価格に上乗せされることはありますか?

A. 仲介会社が売主ではない取引では、仲介会社が物件価格を自由に上乗せできるとは限りません。ただし、売主が価格を設定する直接販売など取引形態で事情が異なるため、周辺相場と総支払額を比較してください。

Q. 両手仲介は違法ですか?

A. 両手仲介そのものは禁止されていません。ただし、両手仲介を目的に売主の意向に反して他社への紹介を拒む「囲い込み」は、売主・買主の利益を損なう可能性があります。

Q. 仲介手数料無料なら、他の費用を請求するのは違法ですか?

A. 別サービスの対価が直ちに違法になるとは限りません。ただし、実質的な仲介業務の報酬を別名目にした請求や、説明・合意のない費用には注意が必要です。内容と根拠を書面で確認してください。

Q. 仲介手数料無料でも価格交渉は依頼できますか?

A. 依頼は可能ですが、値下げが成立するとは限りません。無料かどうかとは分けて、交渉方針、売主・貸主への伝え方、過去の対応例を確認しましょう。

Q. 賃貸ではどの物件でも仲介手数料無料にできますか?

A. できるとは限りません。貸主側からの報酬条件や取扱状況によって対象外になる物件があります。物件URLを送り、申し込み前に確認するのが確実です。

まとめ|無料の理由・適用範囲・総額が明確なら過度に疑う必要はない

仲介手数料無料は、売主・貸主側から報酬を受け取る、直接取引で仲介がない、オンライン化で運営費を抑えるなどの仕組みによって実現できます。そのため、無料というだけで怪しいサービスとは判断できません。

一方で、無料対象が限定されることや、別費用、サービス範囲、売却時の販売方法には確認が必要です。契約前に「なぜ無料か」「どこまで無料か」「総額はいくらか」の3点を書面で確認しましょう。

料金の安さと説明の透明性を両方比較することが、後悔しない不動産会社選びにつながります。